えらい物騒なタイトルですが、哲学のお話です。
非常におもしろいので、ぜひ読んでみてください。
ハーバード大学:サンデル教授「 JUSTICE 」 当サイト独自のまとめ(白熱教室)
第3回の「課税に正義はあるか」では圧倒的少数派だったリバタリアニズムですが、私はこれを支持します。
これを支持しない人の方が多数派だったことはおろか、これを支持しない人が1人でも存在していることが私には信じられません。
自己所有権は絶対的な権利であり、政府が存在していようがいなかろうが、人がこの世界に出現したその瞬間からその人はこれを有しています。
そしてこの権利は何人たりとも侵すことはできません。
よって政府が全国民からお金を巻き上げ、貧困層に再分配する行為は許されるべきではありません。
窃盗となんら変わりありません。
貧困層を救いたければ寄付を募れば良いのです。強制的に徴収するものではありません。
ただ、「絶対的な定理」と「社会的に必要なこと」は違うと私は考えています。
法律は社会の秩序を守るために存在しています。
もし貧困層を救わなかった場合、その分だけ犯罪は増えるでしょう。(誰だって死に際に手段は選ばないでしょう)
これは社会的に大きな損失です。
これを未然に防いだ方が良いに決まっています。
「殺人に正義はあるか」という問題ですが、4人の漂流者の話を例にとります。
「絶対的な定理」で考えると、確実に殺人は悪です。
他人の命の所有権を侵害しているからです。
法律的な面から見るとどうでしょうか?
これを無罪としてしまっても問題ないように見えます。
なぜなら、秩序が乱れるようには見えないからです。
漂流して餓死寸前という、普段の社会では まず起こりえない状況での殺人が許されるだけですから、秩序が乱れるとは思えません。
哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
- MoNoQLoREATOR
- 記事: 284
- 登録日時: 14年前
- 住所: 東京
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
ちなみに、「政治哲学者タイプ診断チャート」をやってみました。
結果は
ロールズタイプ
リベラリズム
「正義」とは公正な分配を行い、人々の自由な選択を保障することである。
になりました。
結果は
ロールズタイプ
リベラリズム
「正義」とは公正な分配を行い、人々の自由な選択を保障することである。
になりました。
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
診断チャートやってみました
ベンサムタイプでした
素朴な功利主義者
「正義」とは社会全体の幸福と苦痛の差分を量的に最大化することである。
となりました
ベンサムタイプでした
素朴な功利主義者
「正義」とは社会全体の幸福と苦痛の差分を量的に最大化することである。
となりました
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
アリストテレスタイプ
目的論
「正義」とは目的に従い、才能を発揮することである。
でしたな。
目的論
「正義」とは目的に従い、才能を発揮することである。
でしたな。
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
生まれたときからすべてを持っている赤ん坊がいるのか分かりませんが。
ちょうど今週の週刊少年マガジンの波打際のむろみさんに日本人と欧米人の考え方の違いが載ってましたね。
隣に動けなくて死にそうなひとがいても働いたひとにだけ報酬を与えるという考え方ですね。
そうすればどこかで動けなくて死にそうなひとがいてもいないのと同じことになります。
自分が死にそうなときは溺れている人の手を振り払っても殺人には問われないとおおむかしに聞いたことがあります。
戦争で人を殺せば英雄です。
そもそも現在の税制に反対しているようでないし。
ちょうど今週の週刊少年マガジンの波打際のむろみさんに日本人と欧米人の考え方の違いが載ってましたね。
隣に動けなくて死にそうなひとがいても働いたひとにだけ報酬を与えるという考え方ですね。
そうすればどこかで動けなくて死にそうなひとがいてもいないのと同じことになります。
自分が死にそうなときは溺れている人の手を振り払っても殺人には問われないとおおむかしに聞いたことがあります。
戦争で人を殺せば英雄です。
そもそも現在の税制に反対しているようでないし。
最後に編集したユーザー ISLe on 2014年2月24日(月) 18:08 [ 編集 2 回目 ]
RE: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
上の文は親子関係も含め他種もしくは他個体、環境から何らかの形で資源の略奪を生きるのに必要とする生物を否定するものと自分はとらえます。少なくとも自分にとってこれはありえない考えです。「絶対」なんて表現できるものはそもそもこの世に大して数がないと思いますし、およそ人間に限らず、個体は産まれ、成長する過程で常に親を含めた周囲からさまざまな資源を奪い続けなければならないことは間違いがないと思うからです。MoNoQLoREATOR さんが書きました:自己所有権は絶対的な権利であり、政府が存在していようがいなかろうが、人がこの世界に出現したその瞬間からその人はこれを有しています。
そしてこの権利は何人たりとも侵すことはできません。
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
読みました。
私はMoNoQLoREATORさんとは逆で、リバタリアニズムの考えが理解できませんでした。
道徳的な立法の否定と富の再分配の否定を進めても社会がうまく回るとは思えません。
アメリカや中国をみても富の寡占は国力を落とすことになると思うんですけどねえ。
個人の権利を保障するのは「国」なので、国力が落ちるのはリバタリアニズムな方々にとっても不幸な結果になると思います。
あ、ちなみに私はミルタイプでした。
血の通った功利主義
「正義」とは社会全体の幸福と苦痛の差分を質にも配慮しつつ最大化することである。
私はMoNoQLoREATORさんとは逆で、リバタリアニズムの考えが理解できませんでした。
道徳的な立法の否定と富の再分配の否定を進めても社会がうまく回るとは思えません。
アメリカや中国をみても富の寡占は国力を落とすことになると思うんですけどねえ。
個人の権利を保障するのは「国」なので、国力が落ちるのはリバタリアニズムな方々にとっても不幸な結果になると思います。
あ、ちなみに私はミルタイプでした。
血の通った功利主義
「正義」とは社会全体の幸福と苦痛の差分を質にも配慮しつつ最大化することである。
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
途中から既に所有しているものを取り上げて分配するという極論にすり替わってますしね。
日本では日本国憲法で財産権が保障されているわけですが。
日本では日本国憲法で財産権が保障されているわけですが。
最後に編集したユーザー ISLe on 2014年2月25日(火) 00:30 [ 編集 2 回目 ]
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
哲学云々は苦手ですが、診断を受けてみると私は
カントタイプ
「正義」とは人間の理性が導き出す普遍的な原理である。
でした。
カントタイプ
「正義」とは人間の理性が導き出す普遍的な原理である。
でした。
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
カントタイプでしたね。
最後の道徳に関する質問を変えるとリベラリズムになるみたいですが。
「富の再分配」に関して言えば、生まれた時の環境が全人類皆同じであるならば別にいらないと思いますけどね。
実際問題、運動能力も学業成績も親の収入とある程度相関があるわけでして…。
生まれた赤ん坊を施設に放り込んで20になるまでは完全に平等な国の管理下で育てるとかするんでしたら
その先に得るであろう富や地位は個人の力だといえるでしょうけど。
現状貧困の原因は必ずしもその人本人に責任があるわけじゃないですからね。
最後の道徳に関する質問を変えるとリベラリズムになるみたいですが。
「富の再分配」に関して言えば、生まれた時の環境が全人類皆同じであるならば別にいらないと思いますけどね。
実際問題、運動能力も学業成績も親の収入とある程度相関があるわけでして…。
生まれた赤ん坊を施設に放り込んで20になるまでは完全に平等な国の管理下で育てるとかするんでしたら
その先に得るであろう富や地位は個人の力だといえるでしょうけど。
現状貧困の原因は必ずしもその人本人に責任があるわけじゃないですからね。
Re: 哲学「殺人に正義はあるか」ハーバード大学:サンデル教授
読ませてもらいました。少々気になったので診断してみたのですが、私はノージックタイプでした。
リバタリアニズム/ロバート・ノージック
「正義」とは個人の権利を最大限に尊重することである。
富の再配分ですか…自分が働いて稼いだお金を自発的に寄付するのは良いと思いますが、自らの意思ではなく政府から強制的に徴収されるというのはおかしいことだと思いますね。
生まれた時点で格差が存在するのは否定できませんが、だからと言って自分が労働することで得たものを手放すのは違うと思います。(リバタリアニズムを支持する人は利己的な面がある人が多いのかも…なんて思ったりします)
富の再配分…税の重い国はこれに該当するのではないかと個人的には思っています。
(しかしあくまで税が重いだけであって、個人の財産を平均化するというわけではないので、税金を払う人がそれで納得しているなら税制自体を糾弾するというつもりはありません)実際税が重くても福祉が充実している国に住んでいて、自分が満足するならそれでもいいと思います。
「セイギのつくり方」では軍の徴兵制についてもありましたが、日本でこのことを議論してもあまり意味がなさそうな気がします。(自衛隊は希望性ですからね…日本人で徴兵制についてなじみのある人はいないのではないでしょうか)
哲学を勉強しているわけではないのですが、考え方の違いを見るのは面白いですね…。ノージックタイプの方にも是非会ってみたいものです。
リバタリアニズム/ロバート・ノージック
「正義」とは個人の権利を最大限に尊重することである。
富の再配分ですか…自分が働いて稼いだお金を自発的に寄付するのは良いと思いますが、自らの意思ではなく政府から強制的に徴収されるというのはおかしいことだと思いますね。
生まれた時点で格差が存在するのは否定できませんが、だからと言って自分が労働することで得たものを手放すのは違うと思います。(リバタリアニズムを支持する人は利己的な面がある人が多いのかも…なんて思ったりします)
富の再配分…税の重い国はこれに該当するのではないかと個人的には思っています。
(しかしあくまで税が重いだけであって、個人の財産を平均化するというわけではないので、税金を払う人がそれで納得しているなら税制自体を糾弾するというつもりはありません)実際税が重くても福祉が充実している国に住んでいて、自分が満足するならそれでもいいと思います。
「セイギのつくり方」では軍の徴兵制についてもありましたが、日本でこのことを議論してもあまり意味がなさそうな気がします。(自衛隊は希望性ですからね…日本人で徴兵制についてなじみのある人はいないのではないでしょうか)
哲学を勉強しているわけではないのですが、考え方の違いを見るのは面白いですね…。ノージックタイプの方にも是非会ってみたいものです。