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LTspiceで物理

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みけCAT
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LTspiceで物理

投稿記事 by みけCAT » 13年前

フリーのアナログ回路シミュレータであるLTspiceを用いて、物理の実験をしてみました。

まずは、物理の問題でいかにも出てきそうな回路をシミュレーションしてみます。
buturi_basic.png
物理の問題にありそうな回路
「スイッチを入れた直後」と「十分時間が経ったとき」の違いを聞かれるような問題ですね。
グラフの緑の線はA点の電位を、青い線はC1を上から下に流れる電流を、
赤い線はR2を上から下に流れる電流を、水色の線はR1を左から右に流れる電流を示しています。
50msの時点でスイッチを入れ、3Vの電圧をかけたことをシミュレートしています。

グラフから、「スイッチを入れた直後」はC1が導線のようになり、
3Vの電源に10Ωの抵抗だけをつないだように、R1を0.3Aの電流が流れています。
「十分時間が経ったとき」はC1が繋がっていないようになり、
C1の両端の電圧がR2の電圧と同じになっています。

次に、電気振動のシミュレーションを行います。
denkisindo.png
電気振動
最初の1秒間電圧を与えてコンデンサを充電し、一気に電源電圧を0Vにします。
グラフの緑の線がC1の両端の電圧を、赤い線がL1を上から下へ流れる電流を示しています。

グラフから、きれいに振動していることが読み取れます。
この場合の固有周波数は、f=1/(2*PI*sqrt(L*C))=1.5915[Hz]、
周期は2*PI*sqrt(L*C)=0.6283となるはずです。
グラフを見ると、だいたいあっています。(シミュレータなので理論からグラフを出している?)

最後に、共振のシミュレーションをしてみます。
kyosin.png
共振
固有周波数は、f=1/(2*PI*sqrt(L*C))≒1.59155[Hz]なので、
それに合わた交流(最大値)5V、1.59155Hzの電圧をかけてみます。
グラフの青い線はA点の電位を、緑の線はL1を上から下に流れる電流を示しています。

これは怖いです。
わずか5秒で、120V、1.2Aという強力な電気が流れています。
しかも、どんどん強力になっていきます。
電源の電圧は最大値で5Vしかかけていません。
触ったら死んでしまうかもしれません。
気をつけましょう。

このように、アナログ回路シミュレータを使用すると、
簡単に物理の授業で学んだことが確かめられることがわかりました。
みなさんも、是非自分で実験をしてみましょう!

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