力学の入門 : 3 「微分と積分(3)」

アバター
GRAM
記事: 164
登録日時: 14年前
住所: 大阪

力学の入門 : 3 「微分と積分(3)」

投稿記事 by GRAM » 13年前

微分積分は理屈だけで攻めると大変なので、とりあえず公式になっているものをまとめます。
レベル的には高校の数Ⅲ程度のものですが、公式なので覚えればしまいです。
かといって別に覚えていなくても出てくるたびに一応説明するので問題ないと思いますw
(ぶっちゃけ微積分は公式を覚えるだけなので、試験などでは扱いが非常にぞんざいです。(○か×かの2択でほぼ部分点なし)
そして点取り科目になってるみたいです)

まずは微分の公式です
ln というのは log(e) のこととある通り、 natural log(自然対数を底にとる対数)という意味です。もはや理屈なしの覚えるだけシリーズです。
画像


次のものも微分の公式ですが、これらは単項式の微分ではなく多項式や多項式同士の掛け算の微分をどう扱うか?という内容です。
画像
1つ目は定数倍は外に出せるよ、という公式
2つ目は足し算は別々に計算できるよ、という公式
3つ目は掛け算は2つに分解できるよ、という公式
4つ目は合成関数微分というもので、xをωで置き換えたときは、f(ω)をωで微分して、ωをxで微分したものを掛けたらいいよ、という公式です。
合成関数微分は d / dx (sin 2x) = cos 2x * 2 = 2cos 2x (2x をωで置き換えて、ωをxで微分した)  のように使えます。

次は積分の公式です
画像


これも理屈なしの覚えるだけシリーズですね。
次も多項式や多項式の掛け算を処理する方法です。
画像

積分も微分と同様、足し算は別々に、定数倍は外に追い出せるのですが、全く同じなので省略しました。
1つ目は積分して微分すると元の関数に戻るよという公式です。まぁこれは積分が微分の逆だということからなんとなく雰囲気がつかめるでしょう
2つ目は、a~bまでの面積とb~cまでの面積の和はa~cまでの面積と一緒だよ という当たり前の公式
3つ目は微分の公式③を、逆に積分したものです。 特に移行した物を部分積分といいます(部分的には∫が外れてるから)
4つ目は置換積分と呼ばれる方法で、f(x)の一部をωとしたとき、それはdx/dωをかけてωで積分すればいいよという公式です。
雰囲気としては、dω同士が約分されて、元に戻るなぁという感じです


残りは単なる決まり事です。d / dx という書き方は実はライプニッツ表記と呼ばれていてほかにニュートン表記という書き方f'(x)…エフダッシュエックスがあります
あと微分を2回するときや、積分を2回するときの書き方も決まりごとがあります。
ここで「:=」という記号は「定義する」という意味でa:=bとはaをbと定義するという意味です。
画像

これは個人の主観ですが、ライプニッツ表記はおそらくあらゆる意味でニュートン表記よりも優れています。
というのも
①ニュートン表記のゴミみたいな記号「'」は見逃しやすい
②「y'」という表現を書く輩が非常に多いが、y'では「yを何で微分しているのか全く分からない」
・・・という理由です。ライプニッツ表記よりも優れているのは単にスペースの都合でしょう。

物理の分野ではほかに特殊な記号を使います。 それがxの上に・を付けたxドット と呼ばれるものです。
このゴミみたいな記号を付けるとそれは「xを時間で微分したもの
・・・という意味になります。 見えにくいのは相変わらずですが、一応「xドットは確実に時間で微分されたものだとわかります
ということでニュートン表記よりは若干ましかなぁ・・・というのが個人的な考え方です。ドットの表記もニュートン表記も場合によっては今後使います。


次回はようやく物理っぽいことをします。運動方程式を立てます
To be continued
最後に編集したユーザー GRAM on 2012年8月04日(土) 10:17 [ 編集 2 回目 ]

コメントはまだありません。