wxWidgetsの導入方法

yuki
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登録日時: 14年前

wxWidgetsの導入方法

投稿記事 by yuki » 14年前

クロスプラットフォームなGUIライブラリで、1992から約20年という長い歴史を持ちながら、
日本ではなぜか全く注目されていない良さげなライブラリがあったので、導入方法を紹介しようと思います。
私は何故か導入に突っかかったので、誰かの参考になればと。
ビルドはVisualC++ 2008 EEで、wxWidgetsのバージョンは2.9.1です。

1.wxWidgetsのダウンロード
公式サイト(http://www.wxwidgets.org/)一番上の、タイトル下にあるメニューのDownloadsをクリックし、
上にあるLatest Development Release: wxWidgets 2.9.1 Downloads (SourceForge | UK Mirror)
のSourceForgeもしくはUK Mirrorをクリックして(SourceForgeのみ紹介します)ページを飛んだ後、
Looking for the latest version?の横にあるDownload wxMSW-2.9.1-Setup.exe (24.4 MB)というリンクをクリックします。
するとインストーラがダウンロードされるので実行してインストールします。
インストールは(失礼ながら)適当にOKを押していると終わります。
wxWidgetsをインストールするパスはご自由でどうぞ(ここでは、C:\wxWidgets-1.9.1で説明します)。

2.ビルド
wxWidgetsはあらかじめライブラリが作成されていないので、自分でビルドする必要があります。
まずはC:\wxWidgets-2.9.1\build\mswに移りwx_vc9.slnを開きます。
するとソリューションエクスプローラにびっくりするほどプロジェクトファイルが並びますが、気にせずビルドします。
ビルドする際、ソリューション構成でDebugやReleaseのほかにDLL Debug, DLL Release, Universal ~(略)と出てきますが、
ここではDebugとReleaseを一回ずつビルドします。数分かかります。
それぞれ警告やエラーが出ますが大丈夫です。
(ビルド完了後念のためもう一回ビルドしてみると、なんだかビルドし損ねたプロジェクトがビルドされます(^^;)
このビルドで出来たライブラリは、C:\wxWidgets-2.9.1\lib\vc_libの中に出来ますので確認してください。

3.インクルード・ライブラリの設定
今度はVC++側の設定です。
メニューから[ツール]->[オプション]を開き、左のツリーの「プロジェクトおよびソリューション」の中にある「VC++ ディレクトリ」を選択します。
「ディレクトリを表示するプロジェクト」欄のメニューが「実行可能ファイル」となっているはずなので、
まずは「インクルードファイル」に変更します。
そのあとに、下のリストに新しい行を追加します。
パスは、「C:\wxWidgets-2.9.1\include」と「C:\wxWidgets-2.9.1\include\msvc」の二つを追加します(ここがミソです)。

次に、「ディレクトリを表示するプロジェクト」欄を「ライブラリファイル」に変更します。
同じ手順で新しい行を追加し、
「C:\wxWidgets-2.9.1\lib\vc_lib」を追加します。


これで完了です。
こうして書いてみると意外と短いですが、Webに落ちてる情報が古かったので苦労しました。
ランタイムライブラリが競合してたり、無駄なことやってたり、setup.hがないぜと怒られたりしたら、
もう一度設定し直してみてください。

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