実は簡単だった
相対性理論
〜宇宙に中心など無い〜

絶対座標という概念。

等速直線運動と静止は同じものだということがわかりましたね。

それでは今度は宇宙の中心はどこかということをお話します。

宇宙の中心が原点0だとすると地球は例えば(5,6)であらわせるといいましたね。



しかし太陽を中心に考えると地球の座標は(1,1)となります。



つまり見る立場や考える立場が違えば中心も、座標も様々になるわけです。


さて、ではこのような例を示しましょう。

下の図は宇宙空間です。宇宙にはこの2つの物体しかないと仮定しましょう。

他の天体も何もありません。この2つの等速直線運動をしている物体しかありません。

この物体を宇宙船A、宇宙船Bとなずけます。

ではこのような状況ではたしてどちらの物体が宇宙の中心なのでしょうか?

「とまっている物体が宇宙の中心じゃないの?」

という疑問があるかと思います。では何をもって「止まっている」というのですか?

Aの宇宙船に乗っている人は自分はとまっていると思っています。Aの人から見るとBの人が動いているように見えます。

Bの宇宙船に乗っている人は自分はとまっていると思っています。Bの人から見るとAの人が動いているように見えます。

そうなんです、さっき等速直線運動しているものと静止しているものは同じといったのはこのことです。

等速直線運動しているものと静止しているものの区別は無いんです。

地球にいるあなたは「止まっている」と思っている。しかし宇宙の中では

  地球は自転し、  太陽のまわりを公転し、  属する銀河系とともに移動   しているのです!

静止という概念は宇宙空間にはないのです!

どちらから見るか、によって静止しているものと等速運動しているものは変わってくるのですから。

静止している場所というものは決められない、つまり宇宙の中心は決められないのです。

宇宙の中心が無い=絶対座標がない

つまり宇宙空間に絶対的なものを計る尺度はないのです。

このことは次の光の速さの説明に密接に関係があります。


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