力学の入門 : 2 「速度と加速度(1)」

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GRAM
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力学の入門 : 2 「速度と加速度(1)」

投稿記事 by GRAM » 13年前

さて、早速ですが最初は「速度とはなんだ?加速度とはなんだ?」という話をしたいと思います。

[ 1 ] 平均の速さ
はい。ぶっちゃけ速度とは何かという話を説明するのは非常に億劫です。
なぜなら高校に入って物理が嫌いになる人は、まずここからしてわけわからないからです。
事実僕も 「速度= 距離÷時間 じゃん何を改まって・・・」と思っていて撃沈しました。
ただ一つ言えることがあります。

 速度 = 距離÷時間 こう思っている方はまずこの公式を頭から消し去りましょう。
そう。これダメなんです。
たかしくんが自転車で5kmの道を30分で走りました。たかしくんは時速何キロメートルで走ったでしょう?
という問題で5/0.5 = 10 km/h と出すのは簡単です。そう簡単です。
しかしここでよくよく考えてみなくてはなりません。たかしくんはスタート地点10cmからすでに10km/hで走れたでしょうか?
もちろん徐々に加速したでしょう。
山道も下り坂もずっと10km/hでしたでしょうか?
・・・いえ、そんなことありえないのです。
たかしくんはあくまで平均して10km/hで走ったにすぎません。
途中で休憩したかもしれません。途中死に物狂いで漕いだかもしれません。けどそんなことは考慮しないのです。
先ほどの公式を正しく表すのならこうなります。

 平均の速さ = 距離÷時間 

・・・速度を速さにした上に、「平均」という言葉まで付け加えられました。
速度と速さの違いには今目をつぶることにします。
まずは「平均の速さ」と「平均じゃない速さ」の違いを説明しましょう。

平均じゃない速さ、すなわち単なる「速さ」とは、
その瞬間に移動量が一定になった場合、一定期間にどれだけ進むのか?という量です。
文章にすると微妙なので、例を挙げます。

たかし君は自転車に乗って加速しています。0km/h→10km/hまで10秒で加速したとしましょう。
1秒間で1km/h速くなるとして、
たとえば5秒後の速さが5km/hであるとは「5秒後に仮に加速をやめてずっと同じ速さで走ったら、1時間で5km進む」ということを言っているのです。
つまり本来速さとは「瞬間瞬間に定義されるもの」なのです。
1秒後の速さは? 3秒後の速さは? 208.45384秒後の速さは? というように、その瞬間ごとに速さが決まります
このことは非常に大事なので覚えておいてください。

一方平均の速さとは、ある一定期間速さがずっと同じだとして、その速さの平均はいくらでしょう?というものです。
速さが瞬間的に決まるものであるのに対して、平均の速さはある期間とともにきまります

5秒間の平均の速さと、10秒間の平均の速さは違うものかもしれません。
・・・ただそんなことはどうでもいいのです。それらの違いを受け入れたうえで、「平均してどれだけでしょう?」というのが平均の速さです。
上にも書いた通り、この平均の速さがまさに「距離÷時間」によって求まります。

[ 2 ]速さとは?
「そんなこといったって瞬間的な量なんて測りようがない」というのはもっともな意見です。
そこで、次のように考えます。

まず、ある時刻から1秒後までの平均の速さを求めます。
これは 1秒間で進んだ距離÷1秒間 です

次に1秒を0.1秒に変えて同様に  0.1秒で進んだ距離÷0.1  をします。
同様に、0.001,0.0000001,0.0000000000001とどんどん時間を狭めていくと、いずれは時間の間隔が0に近づいて行って瞬間の速さが求まるだろうと考えるわけです
これをグラフで書くと次のようになります。
img001.jpg
今距離sを縦軸に、時間tを横軸にとると、平均の速さは傾きであらわされます(距離÷時間はS1-S0 / t1- t0 となりこれは二点を結ぶ直線の傾き)
t0での速さを求めるのにはじめt0-t1をとっていますが、t0-t2と近づけるとどんどん傾きが茶色の接線に近づきます。

最終的に得られる茶色の接線の傾きの大きさ。
これをt0における速さ、と定義します。


直観的に言うならば、
その瞬間に距離はいったいどれくらい増えるのだろうか?という目安が速さだといってよいでしょう。

[ 3 ] 加速度(の大きさ)
速さがその瞬間に距離がどれだけ増えるのかを表しているのなら、
加速度(の大きさ)は、その瞬間に速さがどれだけ増えるのかを表す量です。
(今は大きさとついていることには目をつむって大丈夫です。)

つまり上のグラフで、距離を速さに変えたとき、
速さと時間のグラフの傾きが加速度の大きさになります。

もちろん加速度にも平均の加速度(の大きさ)というものがあり、
0km/hから10km/hまで10秒で加速したとすると、平均の加速度(の大きさ)は
( 10 - 0 ) / 10 = 1 km/h2 ということになります。km/h2は加速度の単位の一つです

平均の加速度(の大きさ) = 速さの差 ÷ 時間 となるわけですね

取りあえず具体的なプログラムは次回で・・・
To Be Continued...
最後に編集したユーザー GRAM on 2012年7月26日(木) 23:21 [ 編集 1 回目 ]

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へろりくしょん
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登録日時: 14年前

Re: 力学の入門 : 2 「速度と加速度(1)」

投稿記事 by へろりくしょん » 13年前

ようするに、唯1つおっぱいの大きさが違うことを除いて、すべてが全く同じ女性に恋に落ちる時の加速度は、それぞれどのようになるのですか。